KAMOMEMORANDUM

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行きそびれた展覧会をオンラインで後追い鑑賞

2022年に行きたかったけど行けなかった展覧会がありました。それは太田記念美術館「闇と光 ―清親・安治・柳村」という展覧会。浮世絵というと江戸時代を思い浮かべてしまいますが、今回の展覧会は明治時代の作品。文明開化後の浮世絵で、明かりの表現が素敵でぜひ見たかったのですが行けなくて残念。しかし、オンラインで作品を鑑賞できることが分かったので後追いで鑑賞してみます。

小林清親日本橋夜』 出典:国立国会図書館「NDLイメージバンク」
オンライン鑑賞する前に、簡単に展覧会の基本情報をまとめておきます。
明治9年(1876)、小林清親は、西洋の油彩画や石版画、写真などの表現を、木版画である浮世絵に取り込み、東京の風景を描きました。光や影のうつろいを巧みに捉えた清親の「光線画」は5年ほどの短い期間ではありましたが大いに流行し、井上安治や小倉柳村といった絵師たちも後に続きました。 今回の展覧会ではこれまで紹介される機会の少なかった井上安治と小倉柳村が描いた光線画、約200点(前期と後期で全点展示替え)が展示されました。
まずは太田記念美術館のnoteの公式アカウント上で公開されているオンライン展覧会。10点の無料公開されている作品にもきちんと解説がありますが、さらにその下にある「記事を購入する」からオンライン展覧会(入館料は1800円)を楽しむことができます。1度購入すると無期限で何度でも鑑賞できるのも嬉しい。

もう1つ今回の展示作品を楽しめるサイト、NDLイメージバンク。

こちらは国立国会図書館の「電子展示会」のひとつで、資料に解説を付けてテーマごとに紹介されています。 掲載されている画像は、国立国会図書館が所蔵する資料をデジタル化し、著作権保護期間が満了した、著作権フリーの素材となっています。太田記念美術館の展覧会に合わせてか、小林清親の光線画がまとめられていたり、光線画のコラムの掲載もありました。

美術館へ会期中には行けなくて残念でしたが、オンラインで光線画を楽しむ場所があって良かったです。太田記念美術館は2階が狭く、いつも「後ろが詰まらないように見なくては!」と焦ってしまうのですがオンラインなら自分のペースで鑑賞でき、ズームも可能ですし、家でゆっくりと解説付きで何度でも見られるのは本当に嬉しいなと思いました。